ピアノが弾きたくなったある日の夜

ふとピアノが弾きたくなった。

ある帰り道に、どこか立ち寄って弾けるところないかなと思いついた。
そこは1年前に行ったことのある練習スタジオ。
電話をかけるとたまたま予約が開いていたので、1時間後に向かうと伝えてそのまま向かった。

弾く曲なんて全く用意していなかったけどね。

昨年から新たな曲は1曲しか書けてないけれども、まだ画面上で組み立ててるだけで演奏までは覚えきれていない。

すでにある曲に限らず、思いつきで弾けたらいいか。
そう決めて、1時間電子ピアノを借りて、即興で弾いてみた。

後半はレコーダーに録音してみた。

ブランク明けにしては、指はまともに動いてくれないし相対音感も鈍ってる自覚がある。
ただ録りためた素材からは、感情意識を込めて音色にできていた実感はあった。

この訪れたスタジオは、あまり良い思い出があったとは言えない場所である。

東京に来たばかりの頃にある人物と演奏のリハーサルをしたものの、結局互いの不一致で演奏を披露することなくそのまま距離を置くことになった。
その後、自分の本心でやりたいことを全く見失っていたことに気づき、自信をなくしたまま引退宣言とともに手元の楽器を全部手放していた。

しかし2~3か月もしないうちに、ピアノを再び弾くことになる。

初めから辞める気なんて無かったんだけどな。
ああでも言わないと再開したところで、また自己中心的な他人のカモにされるだけだったから。

その後いろいろ買いなおした。
シンセサイザーに、鍵盤ハーモニカに、打楽器に、あと1つはまだ公表しない。

しかしここ最近は、ほとんど弾けてなかった。
自宅で演奏できる環境は整えたつもりだったが、だめだったな。集中できない。

そんな俺が、なぜまたピアノを?

理由はないと言えばない。けれどもあると言えばある。
聴かせたい人がふと現れたとだけ言っておこう。

まだ外向きには何の約束もできないし、今の自分が他人の心をつかめるなんてそんな甘い話はないと思ってる。

ただ、心が少しでも動いたのなら答えてみてもよいのではないかと、自分に許可を与えてみたくなった。

その久々に訪れたスタジオのある町が、今年は自宅から見て吉方位にあたると知ったから、今は何かの縁があってもいいのかなと思って。

これから素材を新たに集めつつ1曲を取り出す作業を経て、まともな作品として完成させる。
その後ピアノ発表会に今年も出られるなら検討したい。

 

しまひろふみ

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