しまひろふみ個展『音づくりのアイディアを視覚化する』

11月19日より開始することができました!

自称ミュージシャンが過去に書きためた音楽制作アイディアを、演奏しなくても視覚作品として世界観が伝わるのか展示する試みになります。
初日の夕方まで時間がかかりましたが、おかげさまで無事に設営完了できました。

 

8年前に作っていたジオラマ作品『Tokyo Ring』
電池式コントローラーを動かせば電車が走る。

奥にあるのはスタイロフォームを加工し写真パネルとして
使うつもりだったが予定変更し、水際のイメージとして置いている。

左『青色と銀色の地下鉄』
右『倉庫生活・大和川の夕景』

カラーコピー紙を切り抜き組み合わせて、
1枚で伝わることを目指したコラージュ作品。

左『ジオラマづくりのアイディア』
五線紙手帳に書き残していた、
ミニチュア建物スケッチを拡大コピーしたもの。

右『いつかのライブセット』
『Electoronic Boogie』
いずれもクラブ内の様子と機材の写真を切り貼りし、
手帳に残したメモ書きを銀色ペンで書き足したもの。
Electronic ではなく “Electoronic” となぜか書いてあった。

スタイロフォームの切れ端を利用した、ジオラマ風の装飾。
海と陸地に見立てている。

『空想の街』
B2ポスターサイズのカラーボードに銀色ペンで、
街で見た記憶にある建物風景を書き足したもの。下書きなし。
実際にある街ではないが、一部は大阪で見た風景の一角を引用している。

 

今回の展示では、大阪の住之江で生まれその後西成に移った自分自身の、過去の音楽発想の原点を見つめ直す趣旨に絞りました。
書きためていた手帳やスケッチブックのメモ書きや写真コラージュと、副産物として作っていたジオラマ造形作品も展示しています。

展示をはじめて実感したのは、やっぱり創作における根本的な思想は住之江の倉庫に居た頃と変わっていないことでした。

大阪を離れてからも、表向きに音楽を辞めたと言いながらも、内面で表現したい作風はずっと同じであることに気づき、その根底には住之江や西成とその周辺にある大阪湾岸で過ごした原体験がありました。

それが世間的に求められる作品を作れなくなった違和感にもつながり、長年の自分自身の生きるスジを渡さない生き方を作っていったとも言えそうです。

構想8年の作曲展示を実現できたことに対して、今まで後回しにし続けてきたものの公開にたどり着けた自分自身を、もう少し認めてもいいんじゃないかと今になって感じます。

今回は東京から見た大阪の湾岸風景を、遠い土地の色彩や文化の入口になるように位置づけましたが、あの頃やってみたかったのは、すでに埋め立てで失われた原風景を探すことでした。

 

『鞆の浦 2011年1月10日』
江戸時代から残る古代港の夕刻と、訪れた日に残した言葉。
当時ようやく探し求めていた心の風景と一致した瞬間でした。

今回唯一の大阪から見た「外の世界」。

この続きを表現したくて、他にも作品を作っていたのですが
一度にまとめることができませんでした。
今後どこかで開催するはずの次回展示で作品はお見せできるはずです。

また一連の展示内容と、しまひろふみの音楽制作の経緯を合わせて、
2019年初頭を目標に冊子資料(セルフマガジン)化を考えています。
完成次第ご希望の方に無料配布を検討していますので、
改めて申込方法もお知らせいたします。

ようやくアイディアを形にするタネは出揃いました。

 

しまひろふみ

 

しまひろふみ個展 音づくりのアイディアを視覚化する
Visualize for making sound ideas

Cafe & Gallery Patina
https://cafepatina.jp/
〒175-0094 東京都板橋区成増3-20-16
2018年11月19日(月)〜11月25日(日) (11月21日(水)は定休日)
営業時間は11:30〜19:00。
東武東上線 成増駅、もしくは東京メトロ有楽町線・副都心線 地下鉄成増駅が最寄りです。

Facebookイベントページ
https://www.facebook.com/events/2194018604256820/

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